ブラックSEが考える利益率の計算方法
あなたが、株式売買を行う場合、目標を設定しますか?
多くの方々は株価が何%か上がったら売却、なんてことを決めているかと思います。
本記事は株式売買するうえで目標設定する場合に必要となる、
リターン率(利益率)を算出する方法をまとめていきたいと思います。
単一取引における目標設定
単一(1回)の株式売買における目標設定は非常にシンプルです。
元手に稼ぎたい金額を上乗せした金額を割合で設定するだけです。
一般的には目標20%とかなのでしょう(私は10%ぐらいにしていますが....)
例えば、元手が100万円あり、20万稼ぎたければ目標利益率が20%になります。
(税金や購買時の手数料等を考慮すると、25%ほどになります)
仮に税金(20.315%)及び手数料(200円と仮置き)を考慮すると
目標利益率は約25%となります
目標率(25.12%) = 稼ぐ必要がある利益(251,188) / 投資費用(999,800)
※少数第三位四捨五入
投資費用(999,800) = 元手(1,000,000) - 手数料(200)
稼ぐ必要がある利益(251,188) = 目標利益(200,000) + 手数料(200) + 税金(50,988)
税金(50,988) = 1/(1-20.315%) × 目標利益(200,000) - 目標利益(200,000)
※少数第一位四捨五入
投資を扱ったコミックとして有名なインベスターZでは
下記のように紹介されています。
株は法則でやれ...(中略)...
法則こそが神...(中略)...
通常のラインは利食い20%損切10%
つまり、購入した株式の値段が20%上がったら利益を確定するために売却、
もしくは株価が10%下がったらこれ以上損失を防ぐために売却する、ということです。
複数取引における目標設定
投資の基本としては分散投資が叫ばれる昨今、
多くの方は複数の銘柄の売り買いを実施しているのではないでしょうか。
複数取引における目標設定の場合は下記3点を決める必要があります。
- サイクル(集計期間)
- 含み益、含み損の扱い
- 投資資金(元手)の変動の扱い
原則、下記のような数式で利益率が出せるはずです。
(集計対象期間中に発生した利益)÷(集計対象期間最初の元手投資資金)*100
もう少し詳しく書いていきますので、上から順番に整理していきましょう。
1. サイクル(集計期間)
利益を集計する期間をまずは定める必要があります。
決算発表などIRによる影響もあるので、
企業のサイクルと合わせた方が後で見返す時や分析の際に見やすいです。
候補としての一例は下記になります。
- 日次
- 週次
- 月次
- 四半期(3か月)
- 半期(6か月)
- 年次
また、複数取引を実施する場合、投資スタイルによって 回収時期が異なります。
例えば、デイトレーダーのように日々株式売買を実施している場合、
日次で利益を集計し、利益率の推移を見ることで
自身の取引の良し悪しや市場全体の動きが窺い知れるかもしれません。
逆に、 NISA口座*1などを活用し、
5年後に売却する予定でそれまでは配当だけを受け取る中長期投資を実施する場合、
集計期間は年次など比較的長めでいいはずです(日次で集計してもあまり意味がない)
2. 集計時保有銘柄の扱い(含み益、含み損の扱い)
集計するタイミングで所持している株式はまだ利益も損失も確定していません。
そのため、時価で計算するのか、計算から除外するのか、を決めます。
含み益(所持している株で集計タイミングで売れば手にできる利益)はともかく、
含み損(所持している株で集計タイミングで売れば手にできる損失)は
自身の資産に大きな影響を与える可能性があるので、計算に入れたほうがいいです。
一番最初に下記数式で利益率が計算できる、と書きました
(集計対象期間中に発生した利益)÷(集計対象期間最初の元手投資資金)*100
もし含み損を計算するのであれば、
集計対象期間中に発生した利益から含み損を減算します。
つまり、下記のようになります。
(集計対象期間中に発生した利益-集計時点含み損)÷(集計対象期間最初の元手投資資金)*100
例えば、最初100万円で投資をはじめ、
1年後に30万円の利益と、
所持銘柄の中に取得金額+10万円の価値を持つ銘柄と
取得金額-20万円の価値を持つ銘柄がある場合、下記数式になります。
(利益30万円+含み益10万円-含み損20万円)÷(元手100万円)*100
= 20%
3. 投資資金(元金)の変動
集計期間を決めた後には
再投資(株式売買で得た利益を再度投資に回す)するのか、
もしくは利益を吐き出して運用から除外するのかを考える必要があります。
再投資する場合は元金の投資資金が増えていくので、
利益率(利益/投資資金)を計算する上での分母が変わるので注意です。
再投資額が少額なのであれば無視する、というのも1つの手です。
しかし、追加投資を実施したりして投資資金が大きく変わる場合もあるでしょう。
その場合、下記のような計算が可能です。
契約期間ごとにおける利益計算
投資期間から平均投資資金額を算出し、利益率を計算します。
計算式としては下記となります。
(四半期中の取引で生じた利益)÷(平均投資資金)×100
平均投資資金に関しては下記のような数式で求めます。
最初の投資資金①から、変化後の投資資金②、
その後の変化した投資資金に関しても運用期間の割合を掛けていきます。
投資資金①×(運用期間/集計期間)+投資資金②×(運用期間/集計期間)+....
例えば...
集計期間を3か月として、
元金である投資資金は300万円あり、
集計期間開始後1か月後に60万円の追加投資を実施し、
集計期間中には20万の利益が発生するものとした場合、
利益率は5.88%となります。
上記の場合、まず、平均投資資金を求めると340万円となります。
(300万円×(運用期間30日/集計期間90日)+
(360万円×(運用期間60日/集計期間90日)
上記結果から利益率を算出すると5.88%となります。
利益20万円 ÷ 平均投資金額340万円
※小数点第三位を四捨五入
以上、ご参考までに....
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